INTERVIEW #1|若手タクシードライバーに聞く!仕事のリアル|グリーンタクシー株式会社
兵庫三菱Web編集局│記事:A.Yamamoto/N.Nagasaka
配信日:2019年6月2日13時00分JST
20代の若者から、タクシー業界が就職先・転職先として現在人気を伸ばしており、業界全体で高齢ドライバーが多いタクシー業界に新しい風が吹いているようです。
そこで今回は神戸にある、若者の採用に力を入れている『グリーンタクシー株式会社』で大活躍中の若手ドライバー・森本さんに「なぜタクシードライバーを選んだのか」、「ドライバーとして働くことの魅力」、そして「高い売上を出す方法」ついて兵庫三菱編集局の山本と長坂がインタビューして参りました!
PROFILE
グリーンタクシーで大活躍中の若手ドライバー【森本竜一】さん。
28歳で工場勤務からグリーンタクシー乗務員に転職。入社から1年も経たないうちに社内トップクラスの成績を記録。
愛する妻と娘のため、今日も神戸を駆け抜ける。
「自分の頑張り次第で稼げるところに惹かれた」
―今回は、タクシー業界に興味を持っているけれど、ドライバーとして働くことにまだ少し不安がある...という人へ向けて、転職理由・研修期間のこと・給料や睡眠などの働く環境・やりがいや面白さなどなど、いろいろと伺いたいと思っています。よろしくお願いします!
森本竜一さん(以下、森本): はい、よろしくお願いします!
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― 森本さんは工場で勤務された後、転職先として全く業種が異なるグリーンタクシー株式会社に入社されたそうですが、転職した理由は何ですか?
森本 : 理由は主に2つありまして、給与面と、人間関係です。 まず、1つ目の理由の給与についてなのですが、自分で稼げる給料に限界があると感じていたことと、子どももいて、家のローンもあるということから、このままではいけないと感じていたんです。
2つ目の人間関係については、工場のライン作業はチームで動くので、誰かがミスをしたらお互いがカバーする必要があるんです。自分がミスをした時に作業を止めてしまうということが重なると、たとえ社員同士仲が良かったとしてもあたりが少し強くなったりしてしまうし、それで関係性が悪くなってしまうということがネックでした。
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―たしかに、普段仲良かったのに、だんだんと関係が悪化してしまうのは気になりますよね。
森本 : もちろん上司や同僚とのコミュニケーション作りをして、仲良くしていましたし、それ自体が苦では無かったのですが、顔色を伺うとかミスしたらどうしようというプレッシャーがありました。
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―グリーンタクシーに来てからはどうですか?
森本 : グリーンタクシーに来てからは、そういうプレッシャーやストレスは一切無くなりましたね。もちろん、大きな事故やミスしまくってOKではないですけど、先輩乗務員さんに相談すると親切にアドバイス頂けますし、ミスが原因で関係がぎくしゃくしてしまうということは無いですね。お互いが気持ちよく働けるようにしていて、優しい人ばかりですし、上司の原口課長は「家族との時間を大切にしなさい」と言ってくださるので、妻と子どもがいる僕にとってはとてもありがたいです。
また、タクシードライバーは「自分の頑張り次第」で給与が変わるので、周りに気を使いすぎずに、コツコツマイペースに働くのがいいという人には向いていると思います。いかに効率よく営業するか自分で戦略をたて、その戦略次第で結果が変わるというのはかなり面白いと思います。
期待半分・不安半分のドライバー人生のはじまり
―「自分の頑張り次第で給与が変わる」というのは、燃える!という人もいれば、実力主義で不安だなと感じる人もいると思います。ドライバーを始めるとなった時に、不安とかはありましたか?
森本 : 期待半分・不安半分という感じでした。僕は心配性なので、事前にインターネットを使って、YouTubeで先輩ドライバーさん達のノウハウを研究していたので、それで不安は解消されていたと思います。入社する頃には実践するぞ!という心意気がありました。
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―働く前に研究されていたんですか!熱心ですね。研修中はどういったことをするのでしょうか。
森本 : 3ヵ月間の研修中は、道を覚えながら走行したり、日報の書き方などの営業に関わることを学びます。
研修期間中は、給与保障制度(*1)があるので、はじめから売上があまりなくても安心して働くことができますよ。
また、タクシードライバーに必要な第二種免許取得の全額負担サポート(*2)もあるので、普通自動車免許しかもっていない人でも、免許取得費用の心配がなく、働くことができます。
*1給与保障制度
経験が積めるまでの間、収入の不安を少しでも軽くして、しっかりと仕事と向き合えるための給与サポートのこと。
・昼勤:7,000円/日 ・夜勤:10,000円/日 ・隔日:16,000円/日*2第二種免許取得サポート
第一種免許(普通免許)取得から3年が経過した方なら第二種免許取得OK。提携のプロドライバー育成校で約10日間で取得でき、自動車学校の教育費用は全額当社負担のサポートのこと。また、通学期間中は8,000円/日の手当を支給。10年間で60名以上が未経験からプロドライバーに育成したという実績。
(参照:グリーンタクシー株式会社)
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―働き方は、昼勤・夜勤・隔日勤務とありますが、なぜ森本さんは夜勤を選ばれたのですか?
森本 : 夜勤の方が、稼げると思ったからです。妻と子どももいますし、家のローンも払うために稼がなければならないので。はじめ、そういった理由から面接で「夜勤でやりたいです」と伝えていて、道を覚えるために昼勤を2週間だけ経験してから、そのあとは17時出庫~朝5時くらいまでの夜勤を担当しています。
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―昼勤や夜勤などの希望は希望通りになりやすいのでしょうか
森本 : ドライバーの意思や気持ちを大切にしてくださるので、基本的には、希望通りになりやすいと思います。
ただ、「相勤」といって、1台のタクシーを昼勤の人と、夜勤の人とで交代しながら使うことになっているのですが、僕の場合は、たまたまその時空きがあったので、すぐに入れたんです。なので、すぐに入れるかどうかは、その時のドライバーさんの昼と夜の割合と車の使用状況によると思います。
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―疑問なのですが、夜勤って眠くなりそうですよね。でも、ノルマがあったら仮眠とかしにくそう...
森本 : グリーンタクシーには、ノルマはないです!なので、休憩も自分で調整できます。僕は、1時間ごはん休憩して、小休憩を何回か挟むっていう感じです。仮眠は無料駐車場とかに停めて、20分だけとってます。 なので、夜勤に慣れてしまえばそんなに眠くないですし、普段からしっかり睡眠もとれますよ。
ノルマは無いと伝えましたが、売上に応じてお給料の賃率が変化するんです。多く売り上げるほど、高い賃率でお給料がもらえるということです。
僕はいつも売上を最高の賃率に届かせることを目標にして働いています。他のドライバーさん達も、この賃率のパーセンテージを意識してやっていると思います。
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―なるほど。では、毎回の出勤で課されるプレッシャーはなく、この日はがっつり働くぞ!この日は体調や翌日のスケジュールのためにこれくらいにしておこう!って自由に決められるわけですね
森本 : そうですね。例えば、明日は子どもの誕生日だから午前2時まで勤務して、帰ってちゃんと寝てから、午前中から一緒に楽しい時間すごそう!という感じで調整できますね。月によって25、26日出勤することになっていても、毎回12時間がっつり働かなくても大丈夫なので、身体的にもつらさはないです。そういうところも、タクシードライバーの「自分次第で」なところでもありますね。
「自分の頑張り次第で稼げる」という点は、魅力に感じられる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
パソコンとネットを駆使した営業術
―続いては、「稼げない・きつい」という声もあるタクシー業界で、どうして森本さんが入社して1年未満で社内トップクラスの売上を達成できたのかを深掘りしていきます。
「事前にインターネットでノウハウを研究して、実践した」とおっしゃっていましたが、具体的には、どんなことをされたんでしょうか?
森本 : 各地で行われるイベントに対してアンテナを張るようにして、付け待ち(タクシー乗り場で乗車するお客様を待つこと)をするようにしています。例えばノエビアスタジアムでサッカーのイベントがある時とかは、電車やバスを待たずに、タクシーで早く帰りたいという人がたくさんいるんです。2万5000人くらい収容できるのかな。なので、タクシーを利用したい人も多く、いい時は三宮まで5往復できるくらいです。ワールド記念ホールや甲子園なんかも同じです。
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―そういったイベント情報はインターネットから仕入れるのですか?
森本:そうですね。そういった情報を、エクセルを使って日記のようにして、売上と一緒に月ごとに整理しているんです。その表を使って、前日に次の日の営業ルートを決めておいて、効率よく営業できるように心がけています。
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―すごい...。それも、ネットで紹介されていたノウハウですか?
森本:いえ、これはMさんというグリーンタクシーの先輩ドライバーさんに教えてもらいました。初めは僕はパソコンの知識が全くなくて(笑) でも、Mさんが親切にいちから教えてくださったんです。
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―とっても素敵な先輩ですね!
森本:はい!いつもトップクラスの売上を達成しているMさんにそのやり方を教えてもらった時に、「仕事ができる人は、次の日の事も考えて動いているんだな」と学びました。 実は、Mさんは、先輩といってもまだ入社して1,2年ほどの方です。初めてお会いしたのは、ホテルの前で付け待ちしている時でした。車を降りて挨拶に行ったんですが、その時の印象が良かったみたいで、新人同士頑張ろう!ということで意気投合したんです。
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―良い先輩に出会ったわけですね。
森本:はい。休みの日を合わせてパソコンを教えてもらったり、使い方が分からなくなったりしたら、LINEで画面の写真を送って助けてもらったりして、おかげさまでパソコンを使いこなせるようになりました。もしそこで会って教えてもらえなかったら、成長のスピード感も全然違ったと思います。
―「考えて動く」ことが、結果に繋がるんですね。流し営業の場合も、何かご自身の戦略があるのでしょうか?
森本:僕の場合は、例えば、買い物帰りで両手がふさがった主婦の方が乗りたそうにしていたら、寄って行ってドアを開けたりとか。そういったことは常に考えながら運転しています。
ただ、ずっとそうやって走り続けるのは疲れますし、肉体的にもつらいです。なので僕は、休憩がてらの付け待ちをいかに効率よくできるかを考えています。これが、かなりタイミングが難しいとこで、三宮のセンタープラザの出入り口前とか、駅やイベント会場以外にもタクシー乗り場があって、そういうところには他のタクシーもたくさん付け待ちしているんですが、回転の悪い日だと1時間待ってやっと一人の時とかもあるんです。しかも、歩ける距離だったり。
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―それでは、効率が悪いですね。
森本:はい。だから、基本的には流しつつ、街中のいろんな乗り場で、空いている所があったらすぐに入る!そうすると、20分くらいで乗せることができます。早い時は、付けた瞬間とか。
また、間違えて空いていた乗り場を通り過ぎちゃうと、同じ乗り場に戻ってきたときにはもう既に他のタクシーが10台くらい付いていたりする時もあります。なので、とにかく常に周りを見て、人の動きや空いてる乗り場に注意が必要です。
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―流し営業もそこまで考えているなんて、びっくりしました!めちゃくちゃ頭使いますね。
森本:そうですね、意外と頭を使うんです!それがドライバーの仕事の面白いところでもあります。
お客様を心地よく送り届ける
―夜勤というとトラブルも起こりそうですが、トラブルに対しては、どのようなことを心がけているんでしょうか?
森本:繁華街を夜勤で回っているので、気分が悪くなっている人もいるし、乗った瞬間に嘔吐してしまう人もいます。だからこそ、積極的に声をかけて、エチケット袋を渡しています。 あとは、道を間違えないようにも気をつけています。プロとして絶対に道を間違ってはいけないので。もちろん慣れていない道もあるので、そういう時はしっかりとお客様に聞きます。
以前、お客様に途中から指示してもらえると勝手に思っていて、一言「道を途中から教えていただけますか」と言わずに走ってしまい、振り返ったらお客様が寝てしまっていて、目的地を過ぎていたことがありました。その経験から、道間違いには気をつけています。
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―グリーンタクシーの営業エリアは、主にどの辺りなのでしょう。
森本:兵庫県内が営業エリアで、主に神戸市内を走っていますが、夜勤の場合だと飲み会帰りのお客様や終電を逃してしまったお客様が昼勤とは異なるターゲットなので、三宮などの繁華街が中心です。
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―なにか、縄張り的なルールはあるのでしょうか?
森本:あります。兵庫県以外で営業をしてはいけないというルールが兵庫県のタクシー協会によって決められています。これは、他府県でもそうです。 神戸市内が主なエリアだと言いましたが、お客様の乗った場所が神戸で、目的地が少し遠い西宮の方までだとします。これは全然OKです!ただ、目的地に送り届けたあとに、次のお客様を乗せずに神戸まで戻るのではもったいないので、お客様を乗せつつ、神戸に戻れるようにうまい具合に調整します。
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―神戸市外は問題ないんですね。ということは、隣の大阪とかに行くのがダメということでしょうか。
森本:正解です!ただ、一切入ってはいけないというわけではなくて、スタートが神戸市で目的地が大阪の場合は問題ありません。しかし、送り届けた後、次に乗ってくるお客様の目的地が大阪府内だった場合、これはルール違反になります。
大阪からまた担当区域の明石~尼崎間であればOKですが、大阪府内であればお断りしなければならないので、お客様が乗ってドアを閉める前に目的地を確認してから失礼の無いように、こういう事情があるんですとお伝えする必要があります。
若さは強み
―若者が少ないタクシー業界ですが、その中で働くことをどのように感じていますか?
森本:同年代の人が少ないためにライバル意識などを持つことがなく、のびのびと仕事ができていることは、とても良いと思っています。
また、お客様からは「若いけどちゃんと道わかってるの?」と不安がられることもありますが、逆に多くのお客様から「こんなに若い運転手さんは初めて見た」と話が弾んで、降車する時に「ありがとう、頑張って!」と応援してもらえるのは嬉しいですし、次も頑張ろう!となりますね。
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―若いことは強みにもなるんですね。長い時間、ありがとうございました。 最後に、グリーンタクシーへの入社を考えている方々にメッセージをお願いします。
森本:グリーンタクシーには、優しくアドバイスしてくださる頼りになる先輩が多いので、少しでも興味のある方は、ぜひ会社説明会にお越しください!
まとめ
家族のためにタクシードライバーになり、向上心を持って仕事を続けられてきた森本さん。 お話を聞いて思ったのは、たとえ経験がなくても、常に考えながら行動することで、結果はついてくるということでした。
森本さんの勤めるグリーンタクシーには、免許取得費用免除や給与保証といった、成長できる環境が整っています。未経験からタクシードライバーに挑戦しようと考えている方には、まさに最適の場所ではないでしょうか。 興味を持たれた方は、説明会に足を運んでみてはいかがでしょうか!
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グリーンタクシー株式会社
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