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【検証実験】どちらが最強?YETIとSTANLEYのマグカップ保冷力を比較

兵庫三菱/姫路三菱ウェブ編集局
記事 : N.Nagasaka | 企画協力 : 株式会社六角形
配信日 : 2020年10月12日 9時00分 JST

三度目の正直!?キャンプマグの保冷力を氷水で検証!

今回は、今まで2度も挑戦しながら納得いく結果を出せていなかったキャンプマグの比較実験記事です!!ようやく、良い条件で実験を行い、有為な結果を導き出すことができました(と思います)。

これまでのキャンプマグ検証記事で浮上した2つの問題

これまで、当編集局では以下の二つのマグカップ比較記事を配信しました。

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ここまでやって、2つの問題が出てきました。まず、お湯や水を注いで温度の変化を計測するわけですが、これが意外と難しい。同時にマグカップに注がないと開始時の水温に差が出たり、温度記録用の写真のピントがズレちゃったり...。詳しくは省きますが、要は条件を揃えて実験するというのは難しい!ということ。
二つ目に、「そもそも水温がぬるい」ということ。これまでの実験は「12℃の冷水」とか、「68℃の熱湯」とか言ってましたが、正直もっと冷たく/熱くすべきですよね。。。また、上司に言われて知ったのですが、そもそも「熱湯」や「冷水」には国が定めた定義があるんですって。

  • 冷水は10度以下
  • 微温湯(びおんとう)は30~40度
  • 温湯は60~70度
  • 熱湯は約100度の水

「日本薬局方」より

うちの給湯器は60℃で「熱いお湯がでます」って言うのに...。文系だから知らんかったという言い訳は通じますか?
とにかくひとつずつ解決するということで、今回は保冷力の実験を、氷水で行うことにしました。

使用する製品

今回比較するマグカップは次の5つと、プラスチックコップです。各製品の詳細な説明は、検証結果発表と一緒に記載します!

  1. STANLEY(スタンレー) クラシック真空マグ 0.35L
  2. STANLEY(スタンレー) 真空マグ 0.23L
  3. STANLEY(スタンレー) 新ロゴ GOシリーズ 真空タンブラー 0.47L
  4. YETI(イエティ) ランブラー10oz ローボウル
  5. YETI (イエティ) ランブラー 14oz マグ 414ml ステンレススチール マグカップ

イギリスの1913年創設の老舗真空スチールボトルブランド『STANLEY(スタンレー)』からは3製品がエントリー。100年の歴史で培ったたしかな技術力と、クラシカルなデザインが魅力です。サステナビリティに徹底的にこだわるブランドでもあります。
『YETI(イエティ) 』は『STANLEY(スタンレー)』とは対照的に、2006年創業にアメリカで創業された新進気鋭のメーカー。堅牢性と機能性において最強のクーラーボックスを目指してクーラーボックス買いに風穴を開けたブランドです。今風なシンプルでクールなデザインも特徴的です。

検証方法

検証は以下のようにして行いました。

    • 各マグカップに、冷蔵庫で冷やしておいた水150mlと冷凍庫から出したての氷4つずつを入れる。
    • 温度計を挿して、25℃の部屋で2時間放置。30分ごとに温度を撮影する。
    • 密閉できる蓋は、温度計を挿すために最小限開ける。

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検証の結果

冷たい氷水で真価を発揮したマグカップたち

検証開始時の水温は、1.9~3.3℃(プラスチックコップは5.1℃)でした。プラスチックコップの水温がみるみるうちに上がっていく中、キャンプマグの中には、STANLEY 0.23L、STANLEY 0.47L、YETI 10ozのように、氷の効果で逆に大きく水温が下がったものもありました。また、STANLEY 0.35LとYETI 14ozは、やはり以前の12℃~13℃の水での検証では本領を発揮できていなかったようです。今回の氷水での検証では、高い保冷力を見せています。細かな温度変化はコチラの表にまとめています。

mug-cup-comparison-ice-water.png

保冷力順に製品を紹介

開始時と2時間後の水温の差から、保冷力が低かった順に製品を紹介していきます。 開始時の温度にもばらつきがあるので一概に正しいとは言えませんが、性能の差はあるようです。

参考:プラスチックコップ 温度差14.5℃(5.1℃→19.5℃)
まずはプラスチックコップから。氷があるにもかかわらず検証開始と同時にみるみる水温が上がり、2時間で19.5℃に。これを基準として、真空断熱マグがどれだけすごいのかを見ていきましょう

第5位 YETI (イエティ) ランブラー 14oz マグ 414ml ステンレススチール マグカップ

1.8℃(1.9℃→3.7℃)

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前回までの検証では、保温力では十分な威力を発揮しながら、保冷力では他製品と少し差があるような結果が出ており、筆者も首を傾げていました。しかし、温度の低い氷水でようやく本領を発揮させてやることができたようです!結果的には5位ではありますが、保冷用として十分な性能を持っていると言えるでしょう。

第4位 STANLEY(スタンレー) クラシック真空マグ 0.35L

0.9℃(2.3℃→3.2℃)

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  • 3,850円 (税込)
  • サイズ:幅9.9×奥行12×高10.8cm
  • 容量:354ml
  • 重量:286g
  • カラー:2種類
  • 保冷効力: 10度以下/3時間(公式HPより)
  • 保温効力: 60度以上/1.5時間(公式HPより)

蓋が付属。飲み口があるため密閉はできません。

やはりSTANLEYは安定しています。YETI 14oz同じ広口のマグカップでありながら、高い保冷力を示しました。

第3位 YETI(イエティ) ランブラー10oz ローボウル

-0.2℃(1.9℃→1.7℃)

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  • 3,520円(税込)
  • サイズ:H10.48cm×φ8.89cm
  • 容量:419ml
  • 重量:270g
  • カラー:11種類
  • ダブルウォール

※別売でハンドルあり
蓋が付属。飲み口があるため密閉はできません。

これまでの検証でも常に必ずTOP3には入ってきていたこの優秀な製品。今回はその保冷力に氷の力も加わり、キンキンに冷えた状態をキープしました。YETI自慢の堅牢性やデザイン性をひっくるめれば最強かも??

第2位と第1位は続けて発表します。

第2位 STANLEY(スタンレー) 新ロゴ GOシリーズ 真空タンブラー 0.47L

-0.8℃(2.2℃→1.3℃)

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  • 3,850円 (税込)
  • サイズ:幅9.1×奥行8.6×高さ16cm
  • 容量:473ml
  • 重量:270g
  • カラー:4種類
  • 保冷効力: 6度以下/6時間(公式HPより)
  • 保温効力:62度以上/6時間(公式HPより)
第1位 STANLEY(スタンレー) 真空マグ 0.23L

-1.1℃(3.3℃→2.2℃)

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  • 3,050円 (税込)
  • サイズ:高さ150×本体径79mm
  • 容量:236ml
  • 重量:240g
  • カラー:4種類
  • 保冷効力: 10度以下/4時間(公式HPより)
  • 保温効力: 60度以上/2時間(公式HPより)

分解できる蓋が付属。上蓋を開けると飲み口があります。取手には指が3本入ります。

STANLEYが堂々のワンツーフィニッシュ。YETIが検討しつつも、やはり譲りません。さすが、真空スチールボトルがメイン製品なだけありますね。これらの製品の良いところは、密閉できるところです。溢れる心配がない上に、当然保温力も高くなります。今回は温度計を挿すために蓋を開けていたので、密閉すればさらに高い保冷力を発揮するでしょう。

以上のランキングをまとめたものがコチラです。

  • 第1位 STANLEY 0.23L 温度差 -1.1℃
  • 第2位 STANLEY 0.47L 温度差-0.8℃
  • 第3位 YETI 10oz 温度差-0.2℃
  • 第4位 STANLEY 0.35L 温度差0.9℃
  • 第5位 YETI 14oz 温度差1.8℃
  • 参考 プラスチックコップ 温度差14.5℃
検証結果からの考察

氷水での検証結果からは、次の2つのことが考えられました。
1つ目に、真空断熱キャンプマグは、内容物が冷たいほど力を発揮できる傾向にあるようです。また、製品によっては得意な温度域が限られてくるとも考えられます。例えば、YETI 14oz(白)は、氷水では高い保冷力を発揮しましたが、12℃の水では、蓋のないマグカップよりも振るわない結果となっていました。これに対し、STANLEY 0.23L(銀)やYETI 10oz(銀)はあらゆる温度の水で好成績を残していました。
2つ目に、飲み口の直径が大きいものは、小さいものに対して保冷力が弱い傾向にあります。内容物が外気に触れる面積が大きいからでしょうか。今回の全検証を通して、飲み口が小さいほど好成績の傾向にあります。実際に買われる際は、この点を考慮してみても良いかもしれません。

まとめ

これまでの反省点を修正し臨んだ今回で3回目となるマグカップ比較検証記事。いかがでしたでしょうか?

氷水を使って実験をしたことで、入れる水の温度によって保冷力の高さが変わる製品があることがわかったのは、個人的に興味深かったです。しかし、これでもなお課題は残ります。例えば、検証時間が短く、製品ごとの明確な性能差を検証できていないこと。また、保温力の検証に関しては100℃近くの熱湯での検証ができていないことです。次こそは完璧な検証方法を確立します!!!

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6. 関連情報

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