外国人が思わず笑ってしまう日本人の行動7つ
兵庫三菱Web編集局 駐デンマーク | 記事 : A.Nabeshima
配信日 : 2016年6月16日 08時00分 JST
海外に来て「日本から来ました!」というと、だいたい「日本食美味しいよね!よくレストラン行くよ!」というような日本食に関すること、また「あ、ガンダム知ってる?エヴァンゲリオン好き?」というアニメのこと、あるいは「あ〜日本ね!さすがdicipline(忍耐強い)の国だよね」というような和心や精神に関する反応が返ってきます。
でもその後、少し仲良くなってくると、ちょっと笑いながら「日本人さ、これこれこうでさ〜」という「ここがおもしろいよね日本人」エピソードを語ってくれます。もちろん向こうは、日本のことを少し知っていますよというサービス精神で話してくれるので、決して馬鹿にしているわけではないのですが(多分)、私がこちらに来てまだ2ヶ月にも関わらず、様々な国の人から「それそんなおもしろい?」ということをすごく可笑しそうに言われることが多いので、少しご紹介したいと思います。
①日本が真ん中の世界地図が斬新
爆笑されたのが地図の書き方。日本の学校では日本を真ん中にして、左側にユーラシア大陸、右側にアメリカ大陸がある世界を教えられますが、海外ではヨーロッパが真ん中の地図が一般的。
知ってはいたものの、世界では日本は右端にちょこっとある小さい国なのです。
ちなみに私が学校で書いた地図。これはさすがにちょっと極端ですが、だいたいこんな認識の人が多いのではないでしょうか?
- 「最初何を書き始めたのか全然わからなかった」
- 「これじゃ地図のスペースのほとんどが海」
- 「日本以外が雑い」
など、オランダ人、コスタリカ人などに爆笑されました。 日本や中国のことをイーストアジアと言ったり、アメリカ文化をウエスタンということに違和感を感じていたのは、非一般的な地理感によるものだったということを今更理解しました。 若干小馬鹿にされた気もしましたがまぁよしとしましょう。
②クリスマスに◯◯を食べる
また別の日、今度はデンマーク人の友人が「ねぇ、クリスマスには何を食べるの?」と何やらニコニコしながら聞いてきたので、何か言いたいのだろうと思いながら「んーケーキかな?」と答えると、「フライドチキン食べるんでしょ?」と満面の笑みで言われました。
確かにクリスマス前夜、デパートやケンタッキーにはフライドチキンを求め多くの人が押し寄せます。数ヶ月前から予約する人も多いですよね。 これがクリスチャンから見るとけっこう可笑しいみたいです。
シーズンが近づくとスーパーやCMで見かけるので、私も今まで特に疑問に感じたこともなく、海外でもチキンは食べるのかと思っていました。でも一般的に西欧でクリスマスに食べるのは七面鳥、ここデンマークでは豚肉、またはガチョウやアヒルだそうです。大して相違ないような気もしますが、向こうからすると、キリスト教ではない日本人がクリスマスを祝い、しかもなぜか皆フライドチキンを食べているのが滑稽に映るのでしょう。
③「Ralph Lauren」を「らるふろーれん」と言う
こちらに来て最も苦労するのがやはり言葉です。特に発音。中でもデンマーク語はRの発音が変わっていて、うがいをするようにのどから声を出すのでなかなか習得できません。英語でも、RやLの音が日本にはないので発音が難しいですよね。つい、日本の「らりるれろ」と同じように言って相手に全然伝わらないことがよくあります。
という話をしていると、「日本人てよくRalph Laurenをラルフローレンって言うもんね!笑」とこれまた可笑しそうに言われました。「え、今の2つそんなに違った?!」と思ったのですが、向こうの人にすると全く違う音らしいです。発声の仕方、舌の使い方が違うのでしょう。
でも仕方ない!日本語にない音なのだから!躊躇せずにどんどん「らるふろーれん」と言っていきましょう。
④いたるところにあるゆるかわモチーフ
「日本へ旅行に行った時、そこら中にこういうのがあって可愛いしおもしろいから写真とった」と見せられたのが以下の写真
正直何がそんなにウケているのかわからないので「ほんとに思ってる?馬鹿にしてる?」と聞くと、「エブリシング スマイリング〜!」と言って笑っていました。常にほわんとしたノリなのがおもしろいらしい。
⑤晴れの日に完全武装する女性
冬が長くて暗い北ヨーロッパ、少しでも晴れ間が出ると寒かろうが毛布を持って外に飛び出して日光を浴びるのが常識です。こちらから見ると、それはそれで面白いのですが、向こうからすると、日本人女性が晴れの日に外に出たがらず、万が一出る際は
日焼け止め、帽子、長袖長ズボンあるいはアームカバー、日傘、サングラス
と、完全武装する人が多いのが不思議で面白いそう。ちなみに日本では美白が流行っていますが、元々肌の色が白い人が多いこちらではこんがり日焼けした肌に憧れを抱くようです。気候の違いか、はたまた今に重きを置く西洋人と、未来を重要視する日本人の価値観の違いか、考えると面白いですね。
⑥親切の度合いがすさまじい
日本人が親切なのは、世界共通認識になりつつありますが、実際に体験するとやはり驚くそうです。
数年前にハネムーンで日本に旅行をしたオランダ人カップルは、広島の飲食店でお好み焼きを食べられるか聞いたところ、ここには置いてないと言われたので、他のお店を探していたところ、さきほどのお店の店員が走って追いかけてきて、お好み焼き屋まで連れていってくれたとか。例えばデンマークの人は決して不親切ではありませんが、「聞かれたら答える」「頼まれたらできる範囲でする」というさっぱりとした性格のようなので、日本人が自分を犠牲にして頼まれた以上のことをしてくれると驚くようです。
また、親切で丁寧なのは人だけじゃないのがポイント。
有名どころですが、自動で蓋が開き、便座は暖かく、温水シャワーは何通りも選べて、最後は乾かすところまでしてくれるトイレはやはり感動ものらしいです。
この写真も見せられた時は何が面白いのかさっぱりわかりませんでした。ただの電光掲示板です。
なんでもこの「3分遅れ」というのが「たった3分の遅れでわざわざ!」と海外の電車の遅れを考えると親切すぎて面白いらしいです。言われると確かに、という気はしますが。。
⑦道を聞かれて知らないと考え込む
これはまた別のデンマーク人から聞いたエピソードですが、東京で道に迷ったので近くの人に尋ねたところ、その人は「うーん...」としばらく考え込んでいたそうです。
その人からすると、聞いて知らなければ「知らない」と言ってくれて全然構わないのに、なぜか自分の時間を無駄にしても考え込むことが不思議でおかしかったのだそうです。
これは前述したような、「親切心」ももちろんありますが、なかなか「No」と言えない日本人特有の気質でしょうか。
和を大切にして、周囲の期待に応えようとするのは良いところでもありますが、「できないことはできない」と表明することは、信頼にもつながりますし、海外生活では特に、お互いに疲れないように生活していく秘訣かもしれません。
海外に来ると当然、日本の良い面も悪い面も認識させられます。以上が若干2ヶ月の間に聞いた「ここが面白いね日本人」エピソードでした。この先まだまだ言われそうな気もしますが。
少し小馬鹿にされているように感じた方がおられたらすみません。
島国だからなのか、たまにちょっとした勘違いや行き過ぎた現象に驚く人も多いようですが、今のところ耳にした日本の印象は、「小さい国ながら、誠実で勤勉」と好意的なもののようです。