兵庫自発信編集局ニュース

街レポ#6 神戸の朝市EAT LOCAL KOBE【神戸/三宮】

兵庫三菱Web編集局│記事:A.Yamamoto
配信日:2019年2月27日13時00分 JST

突然ですが、神戸産の野菜を食べたことがありますでしょうか?

神戸っ子だったヤマモトは、きっとそんなに多くは食べたことはありません。はっきりとわかるのは、芋ほり体験を全力で楽しんだ幼稚園生の時でしょうか。

港町で知られる神戸ですが、山にも囲まれていて農水産物に恵まれた土地なんです。
今回の取材で初めて知ったのですが、神戸市が政令指定都市の中で農業産出額がトップクラスで、神戸産のものが多くあるんです。 この記事を読んで、マーケットに訪れて、神戸の農水産物を手に取る人が増えることを願っています。

EAT LOCAL KOBEとは

今回は、EAT LOCAL KOBEという取り組みの、FARMERS MARKETとFARMSTANDに行って参りました。
EAT LOCAL KOBEとは、神戸の農漁業を営む人々やその人たちが収穫した食材を広く知ってもらい、地産地消を考えていく取り組みのことです。2015年の春にスタートし、2019年春で5年目を迎えます。

神戸で育てられている食材を誰が何をつくっていて、どこで買えるのか、どんなレシピがおすすめかという情報発信をしており、FARMERS MARKETでは実際に生産者と会って、食材を直接買える「場づくり」をされています。
以前は、神戸産の食材を六甲山の南側に住む人たちが買おうと思っても、買える場所や機会が限られていました。 最初はマーケットを実験的に行う予定でしたが、「続けてほしい」という声が農家や消費者からもあり、現在は毎週土曜日に東遊園地で開催され、「神戸の日常の風景となる朝市」として継続されています。

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「継続できているのは、周りの協力とパッションがあってこそだ」

と一般社団法人神戸ファーマーズマーケット理事の小泉亜由美さんは語ります。
このパッションには、「コミュニティ作り」「次世代のために」という農漁業が抱える問題に対する想いが含まれています。

コミュニティ作り

神戸育ちの小泉さんは、幅広い世代や、人種などいろんな人が住んでいる神戸で、多様性をもってコミュニティを作っていきたいと考えているそうです。神戸の朝市をコミュニティづくりの場の1つとすることで、そこでそれぞれが関わり合うことで、化学反応がうまれることがよくあるそうです。その化学反応はやろうと思って意図的に起こるものではなく、自然とできるものだからこそ、面白いとおっしゃっていました。

農家や神戸に住む次世代のために

新規農業従事者も増えていく中、日々の野菜作りもそうですが、苦労するのは販路の確保だそうです。
EAT LOCAL KOBEの活動に農家が参加し続ける理由には、農家が主役ゆえに、来るお客様も目的をもって買いに来るのでニーズがマッチしているというのもありますが、販路確保の難しさを経験した農家が、今後新規で農業に参加する次世代が苦労しないように続けていくという想いもあります。

また、神戸に住む子どもたちが将来も地元の野菜を食べることができるように、手軽に食べ物を手にするだけでなく、旬を楽しみ、調理することの楽しみ、そして農家の方々への感謝とリスペクトの気持ちを持つことを忘れないようにする機会にもなっています。

FARMERS MARKET

今回ヤマモトがマーケットに行った日は、曇り空で寒い日でしたが、たくさんのお客様が朝からいらっしゃっていました。 小雨が降っている日や寒い日などは、客足が遠くなりがちなのですが、「私が行かなくちゃ!」「そんな天気だからこそ、むしろ応援しに行くのだ」という人もいらっしゃるそうです。
生産者と力強い応援をしてくださる消費者との関係性ができているのも、このマーケットの大きな特徴だと思います!

神戸市各地から、いろんな農家が参加していて、土曜日の朝に東遊園地の木々の下や芝生の上で、生産者との会話を楽しみながらお買い物ができて、地元の食材を使った朝ごはんも用意されています。

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三宮の駅から南にくだり、マーケットに向かうと、一番最初に出迎えてくれるのは季節の花で飾り付けがされたウェルカムボードです。そして、農家の方々が「おはようございます!」と寒さに負けない爽やかな笑顔あふれる挨拶をしてくださいました。
出店されている農家さんの多くは神戸市内の農家さんですが、約2割ほど淡路島などの市外や、県外からも参加していらっしゃる方もいます。

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そして、はじめにお客様を出迎えるお店がコーヒー屋さんでした!
野菜だけじゃないの?って思ったのですが、朝市でもコーヒーがのめるようにと出店されているそうです。「おもてなし」ですね◎

さらに奥に進んでいくと、野菜、豆腐、パン、クッキー、コーヒー、卵、花、などなど野菜以外も売ってあり、農家の方々が作った野菜を使ったコラボ料理も用意されていました!

野菜の種類は豊富で、栽培方法も有機栽培など農家さんによって異なっているので、農家の方々と話をしてみて、どう作られていてるのかを教えてもらえますし、おいしい食べ方も教えてもらえます!作った人の顔を見て、購入できるというのは安心感もありますし、調理するときや食べるときにより愛情を感じて、いただくことができると思います。

マーケットの真ん中の方には、ベンチとテーブルがあって、マーケットで買った朝ごはんやコーヒーをそこで食べることができます。その他にも、絵本やおもちゃもあって、子どもと一緒に過ごすこともできます◎

一先ず、腹ごしらえに、地元の野菜やお米を使った生姜たっぷりレンズ豆のポカポカカレーをいただきました。 寒い日だったので、カラダも温まるし、お野菜の甘みもあっておいしい!

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本日のお昼ご飯用にと、たまねぎも買いました。本当は、たまねぎは独特の苦みがあって、あまり得意じゃないのですが、大村農園の農家さんが「甘くておいしいよ。天ぷらにしてもいいし、パスタにいれてもおいしい」と具体的にどういう料理にすればいいかを説明してくださったので、気になってしまって...

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天ぷらにしたのですが、これがびっくりするほど苦味がなくて、甘くて「あれ、本当にたまねぎ?これなら食べれる!」と私と同じくたまねぎが苦手な母親も大喜びしていました。リピ買い決定ですね◎

FARMSTAND北野坂

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毎週土曜日にマーケットがありますが、マーケットがない平日でも神戸の野菜や果物、海産物、乳製品などを手に入れることができます。神戸の観光地の代表格でもある異人館近くにある、北野坂に「FARMSTAND」というFARMERS MARKETのリアルショップがあります。

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並べられている野菜をみると、手書きのポップにその食材のオススメのたのしみかたが書いてあって、試してみたい!と思えるような工夫がされています。ミルクと自家製の瓶詰めされたものの空き瓶は回収されているそうです!

またFARMSTANDでは地元のものを使った日替わりランチをいただくこともできます!
毎回献立が違うので、毎回行ってからのお楽しみですね!
はやめに知りたいという方はInstagramをチェックされるのがおすすめです◎

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FARMSTANDのキッチンで使われている食材は、少し元気が無くなってしまったけれども、まだまだ食べられる食材も使用していて、店内のフードロスをゼロにすることに気を付けているそうです。

生産者と消費者が農漁業をより身近に感じてもらうために、ワークショップや、子ども食堂を行ったり、屋外に飛び出して農家さんへの見学もしているそうです!

まとめ

神戸の農家と消費者をつなげる取り組みを今回ご紹介しましたが、「野菜ってこんなにおいしかったっけ」と、野菜そのもの味をかみしめることができる機会にもなりました。また、農家の方々や、丹精込めて作られた野菜や果物、海産物、乳製品をより多くの人に知ってもらい、食べてもらうために情報発信が今後も必要だと感じましたし、今後も応援し続けたいと思いました。

基本情報

1.FARMERS MARKET
場所
東遊園地(〒650-0001 兵庫県神戸市中央区加納町6丁目)
公式HP
FARMERS MARKET
SNS
Facebook / Instagram

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2.FARMSTAND
場所
〒650-0003 兵庫県神戸市中央区山本通1丁目7−15
営業時間
毎日9時〜18時
公式HP
FARMSTAND
SNS
Facebook/Instagram

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