街レポ#12『神戸ドールミュージアム』19世紀フランス人形の世界【元町】
兵庫三菱Web編集局 | 記事 : N.Nagasaka
配信日 : 2019年5月24日 19時30分 JST
こんにちは、編集局のNagasakaです。今回の街レポは、知る人ぞ知るアンティーク人形の聖地『神戸ドールミュージアム』をご紹介します。
19世紀のパリで作られたものを中心に、機械人形(オートマタ)やビスクドールなど、100体以上のアンティークドールたちが当時のままの姿で所蔵される、世界的に見ても非常に貴重なこの博物館。しかも、建物の1階部分のショップにはあの「ダッフィー」の手作り着せ替え衣装なども!!
ワクワクしますよね、行ってみましょう!!
見渡す限り一面のドール
JR元町駅から南へ徒歩5分、異国情緒あふれる旧居留地の一角。
パリの街角の小さなおもちゃ屋さんのような佇まい。(行ったことない)
中へ入ると、、、
色鮮やかな衣装をまとった人形たちがズラリ。テディベアもたくさんいます。
こちらにはあのダッフィーさんが!!
3階の建物のうち、2,3階が有料のドールミュージアムで、1階部分は世界から集めた人形・テディベア専門店『Time Roman』となっています。こちらについては後半で詳しくお伝えします!
150年前のパリからやってきたドールたち
ショップ奥でチケット(大人:600円,子供:500円)を購入し、いよいよ2階へ。すると・・・
この子が出迎えてくれます!!
意外と大きい!!
このドールは1883年に、当時最も有名であった工房の一つ「ブリュ」で作られたもの。この美しい衣装も自社製。さらに、7~8歳用の子供服を実際に着せることもできるそうです。
よく見ると、目はガラス製です。顔の造形もとってもリアルで、本物のフランス人の子供を見ているような感覚です! たった一体を観察するだけでも、その奥深さがよくわかります・・・。
この博物館には、このように美しい衣装をまとったアンティークドールたちが展示されているわけですが、そもそも、このドールたちってそもそもどういうものなのか、気になりますよね?
神戸ドールミュージアムのホームページによると・・・
19世紀、産業革命後のヨーロッパでは商品流通が活発になっていました。その中で、人形も子供の遊び道具だけでなく、婦人服のマネキンやデパートのディスプレイとしての役割を与えられるようになっていきます。文化の発信の中心であった大都市パリの人形工房は特に大きな影響力を持っていました。
各工房は万国博覧会で賞を取ろうと切磋琢磨し、機械などの最新技術も駆使して人形作りに励みました。こうして、19世紀は西洋人形の黄金時代となったのです。
また、ミュージアムのマネージャーさんによると、ドールは当時のお金持ちの子供達が遊ぶ、いわゆる高級なおもちゃだったそうです。なんとなくイメージが湧いてきたでしょうか??
それにしても、美しい衣装とお顔です。見れば見るほど愛着が湧いてきます。頬がなんとも可愛らしいんですよねぇ〜。
(参照:神戸ドールミュージアム)
これは、ミュージアムの看板娘・ブリュちゃん。この子も世界的に非常に貴重なモノで、マニアには憧れの的なんだとか。
ちなみに、150年前に製作された人形もあるのに、どれもすごく綺麗に残っていますよね。
その理由は、「ビスクドール」だから。
「ビスク」とはフランス語のビス(二度)キュ(焼き)が語源の言葉。人間の肌に近い質感で、かつ色落ちしにくく、割れない限りは半永久的に綺麗に保存することができるんだとか。
だから、神戸ドールミュージアムのビスクドールは当時のオリジナルのまま置いてあるんだそうです。そりゃ高級品のはずですね!
技術の粋が尽くされた機械人形(オートマタ)
さて、この博物館に置いてあるのは、ビスクドールだけではありません。「オートマタ」という機械仕掛けの、それもとっても貴重な人形が所蔵されているんです。
例えば、これ!
面白い造形ですが、実はこれ、なんと世界に3体しかない、ものすごく貴重なモノ!!!「タバコを吸うダンディー・ルネー」という作品 。
展示室には、動いてるところを写したビデオが流れているのですが、本当にすごいです。
口のキセルにタバコをセットしてから動かすと、内蔵されたオルゴールの音に合わせて複雑に動き、さらに煙を鼻から勢いよく吐き出します。
全てアナログなゼンマイ仕掛けで動いているとは思えないリアルでコミカルな動きで、とても面白いです。
他にも「手紙を書くピエロ」など、興味深いオートマタが3階を中心に複数展示されています。
日本最高峰クオリティのドールショップ『Time Roman』
興味深いものをたくさん見て満足したら、1階へ戻りましょう。
冒頭でも紹介した通り、1階は 世界から集めた人形・テディベア専門店『Time Roman』です。
200人以上所属しているという作家さんたちによる手作りの人形やテディベアが、見ての通り所狭しと並んでいます。
ミュージアムに展示されているビスクドールの、作家さんによるレプリカも販売されています。
マネージャーさん曰く、これだけ品揃えの豊富なショップは日本ではとても希少なんだとか。
そして、もっとも人気のコーナーがこちら。ディズニーの人気キャラクター・ダッフィーの着せ替え衣装売り場です!
ここではメーカー品だけでなく、作家さんの手作りの一点ものの衣装も多数販売しており、これを買うためにわざわざ遠方から来る人もいるそう!
ここで衣装を買えば、誰とも被らないでダッフィーをディズニーランドに連れて行けますね!
.
いかがでしたか?
『神戸ドールミュージアム』は、マニアだけでなくドールやオートマタをよく知らない人でも、手軽にその奥深さと美しさを知ることができる、日本有数の博物館です。
そして、ドールショップ『Time Roman』は、テディベアやダッフィーが好きな人は必見の場所。ぬいぐるみを子供や友達のプレゼントとして買うのにも最適ではないでしょうか!
アクセスも抜群で、周りにも遊べるところがたくさんあるので、ぜひ一度訪れてみてください。
神戸ドールミュージアム
- 場所
- 〒650-0021 神戸市中央区三宮町3-1-17
- 公式HP
- 神戸ドールミュージアム
- アクセス
- JR元町駅東口から徒歩約5分/三ノ宮駅西口から徒歩約13分
地下鉄海岸線旧居留地・大丸前下車徒歩3分 - 所要時間
- 30分
- 営業時間
- 10:00~18:00
定休日:毎週水曜日(祝日の場合は開館・翌日休み)、年末年始 - チケット
- 大人:600円 子供:500円
※1階部分「世界から集めた人形・テディベア専門店『Time Roman』」は入場無料
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