【TOP 20】中国自動車販売 - 2018年年間ランキング[車種別]
兵庫三菱Web編集局 | 記事 : M.Saito
配信日 : 2019年2月11日 9時00分 JST
中国のモデル別自動車販売台数ランキング【2018年間(1〜12月)】
順位 | 車種名 | 2018年間販売台数 | 前年比 | セグメント |
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SGMW / Wuling Hongguang | 476,538 | -10.82% | MPV | |
日産 / シルフィ | 475,696 | +17.21% | コンパクトカー | |
Volkswagen / ラヴィダ | 468,792 | +2.55% | コンパクトカー | |
Haval / H6 | 452,552 | -10.63% | SUV | |
トヨタ / カローラ | 376,077 | +12.77% | コンパクトカー | |
Baojun / 510 | 361,403 | -0.70% | SUV | |
Volkswagen / ジェッタ | 327,686 | +0.52% | コンパクトカー | |
Volkswagen / サジター | 309,902 | -6.86% | コンパクトカー | |
Volkswagen / サンタナ | 266,784 | +3.55% | コンパクトカー | |
Buick / エクセル | 261,920 | -37.19% | コンパクトカー | |
Geely / Boyue | 255,695 | -10.83% | SUV | |
Chevrolet / キャバリエ | 252,108 | +33.87% | コンパクトカー | |
Volkswagen / ボーラ | 245,818 | -1.82% | コンパクトカー | |
GAC / トランプチGS4 | 236,275 | -29.96% | SUV | |
Volkswagen / マゴタン | 228,990 | +8.49% | 中型車 | |
Volkswagen / ティグアンL | 223,985 | +22.31% | SUV | |
Roewe / RX5 | 221,367 | -6.50% | SUV | |
Geely / エムグランド | 219,792 | -8.74% | コンパクトカー | |
ホンダ / シビック | 218,132 | +26.47% | コンパクトカー | |
Hyundai / エラントラ | 217,711 | +82.20% | コンパクトカー | |
Others | 18,526,540 | --- | --- | |
TOTAL | 23,671,529 | -4.33% | --- |
2018年間、中国国内でもっとも売れた車は「Wuling Hongguang」
(参照:SGMWホームページ)
SAIC-GM-Wuling Automobile(SGMW)は、2002年に設立された、ゼネラルモーターズ (GM) 、上海汽車 (SAIC) 、五菱集団(現:広西汽車集団)の3社による合弁会社です。(中国表記:上汽通用五菱汽車)
そのSGMWが2010年に発表した「Wuling Hongguang(中国名:五菱宏光)」は、MPVというカテゴリに分類される、全長4305*全幅1680*全高1750/1780の手頃なボディサイズの車です。(wikipediaによると、Multi Purpose Vehicle(MPV)は、ミニバンあるいはトールワゴンのことを指すそうです。)
価格はなんと日本円で「68万円」!
注目なのはその価格で、Wuling Hongguangの販売価格は4.18万元〜6.98万元です。1元=16.3円(2019年2月4日時点)として最安値4.18万元を日本円に直してみたら、およそ68万円でした。100万円を下回るミニバンとは、なかなかに驚愕です。
他にも同社が販売している車種の最安値を日本円に直してみましたが、「Baojun510(中国名:宝骏510)」はおよそ89万円、「Baojun360(中国名:宝骏360)」はおよそ92万円、「Wuling Rongguang(中国名:五菱荣光V)」はおよそ63万円と、低価格な車種が多いようです。(ちなみに、SGMW以外の車種は概ね最安値で10万元前後(およそ163万円)という感じです。)
日本車では「日産 シルフィ」がトップ
(参照:日産自動車ホームページ)
日本車に注目すると、第2位に「日産 シルフィ(中国名:轩逸)」がランクインしています。シルフィは、2006年から中国で生産、販売がされている、全長4615*全幅1760*全高1495のセダン型乗用車。2018年間に中国で47万5696台販売され、前年比は、前年2017年の記録を大きく上回る17.21%増。中国での人気っぷりがうかがえます。
また、中国市場向けに、シルフィの100%電気自動車「シルフィ ゼロエミッション(中国名:轩逸·纯电)」が2018年9月に発売されました。同年9月〜12月までの間で、販売された台数は5520台。中国でもますます需要が高まっているEV市場において、今後どれほど記録を伸ばしていけるか期待がかかる車です。
シルフィ以外の日本車としては、第5位に「トヨタ カローラ」(販売台数37万6077台/前年比12.77%増)、第19位に「ホンダ シビック」(販売台数21万8132台/前年比26.47%増)がランクインしました。シルフィを始め、3車とも前年比において大幅な増加となっており、2018年は好調な年となったようです。
中国自動車販売台数 過去9年間の推移
中国2018年間、自動車販売台数は2367万台
2018年間(1〜12月)中国国内で自動車は2367万1529台販売されました。前年比は4.33%減と、前年2017年の記録を少し下回りましたが、2010年からの記録を並べると(上図参照)中国の自動車販売台数はゆったりと増加傾向にあるようです。
中国の本格的なEVシフト
上の図は、過去24ヶ月間(2017年1月〜2018年12月)の中国の電気自動車(EV)の月間販売台数とシェアの推移です。棒グラフは月間販売台数(単位:台)、折れ線グラフはシェア(単位:%)を表しています。
2017年1月ではシェア0.13%でしたが、2018年12月では6.46%にまで成長しています。特に2018年に入ってから著しくシェアが拡大しており、中国がEVの普及を本格的に進めていることがわかります。
2019年から中国で導入される「NEV規制」
中国は2019年から「NEV(New Energy Vehicle)規制」を導入する予定で、今後ますます中国で電気自動車(EV)を始めする次世代車のシェアが高まると考えられます。
NEV規制とは一定台数以上自動車を生産、輸入するメーカーに、NEV対象となる車(EV、プラグインハイブリッド車(PHV/PHEV)、燃料電池車(FCV))を一定比率以上販売することを義務付けた制度です。(アメリカの一部の州では「ZEV規制」という名前で導入されています。)
メーカーは車を販売した際に、車種やEV走行可能距離などに応じて算出される「クレジット」というポイントを獲得します。
このクレジットが各メーカーに割り当てられたノルマに届かない場合、他のメーカーからお金を出してクレジットを買い取らなければならなりません。逆を言えば、クレジットを余分に獲得すれば、他のメーカーに売ることができるので、メーカーは積極的にNEVの販売をしていくことになります。
国規模で次世代車を取り入れようと試みる、世界トップクラスの自動車大国・中国。2019年はどのようにランキングが変動していくのでしょうか。今後も注目です。
関連記事:
参考:
- 上汽通用五菱汽車 - wikipedia
- 中国で一番売れてる日本車、日産 シルフィが100%電気自動車として世界初公開 - オートックワン(2018/05/11)
- 「EVシフト」操る中国 NEV規制で迫る決断 - 日経新聞(2018/03/16)
- ダブルクレジット制度(NEVクレジット) - NEV INFO(2019/01/11)
[データについて]
*ソース元车主之家 - 用心为车主办实事(16888.com)が公表しているデータを参考に作成しています。
*小数点第3位四捨五入。
*セグメントはソース元车主之家 - 用心为车主办实事(16888.com)の区分を参考に分類しています。
*販売データには輸入モデルは含まれません。
*実際の販売台数と多少誤差があることもございます。おおよその目安としてご参照いただけますよう、予めご了承ください。